階段を作った。 【完結】
以前から進行しているプロジェクトが、ついに完成。
作業期間は1週間程度、
雨降りや体調の関係でおよそ1ヶ月の月日がたっていた。
不安定な地面を足でならし、岩で掘る。
そして平べったい大きい岩石をベースにして、
小さい石で足場を固めて安定させていく。
地道に、一歩ずつ。
気付けばいつの間にか
そこには道が生まれていた。
降りてみる。
このツタはトラップだ。
触れると、皮膚が切れる。
物凄く細かなトゲで、
その場では触れたことに気付かない。
しばらく経つと皮膚が痛む。
手の甲、腕、指を見ると、
無数の引っかき傷が付いており、真っ赤になっていた。
痛みで腕をひきちぎろうと思った。
岩石と材木のみで作った階段。崖の下まで降りることができた。
下から見ると、階段に見えるだろうか。
見ようと思えば見える。
これで、上にも行けるし、下にも行ける。
階段として成り立つ。
この状態で、しばらく時間をおく。
雨にさらし、地面を固める。
今回の一番の目的は、
短足のダイゴが階段を利用すること。
自宅の裏庭から崖の下にある
楽しい森の小道へのアクセスを簡単にできれば、
どんなに世界が広がるだろう。
森へ行くには、
時速90kmで走り抜く大型トラックが行き交う
国道9号線の歩道を50m歩き、
小道へ抜ける細道へと抜けなければならない。
かなり危険で、なんといっても遠回り。
一週間後の晴れの日、
ダイゴを階段へと近づけて様子をみてみる。
ずんずんと歩みを進めるダイゴ。
この下にある森の小道は、唯一の穴場スポット。
目の前にある楽園に向かって希望を抱き、
進みツタのトラップも、難なくクリア!
降り終えた!!!!!!!!!!!!!!!
ダイゴは、平然とした顔で階段を降りた。